【30代/男性】時効の援用により約150万円の借金をゼロにした事例

1 事案

川口市在住の30代男性の方からのご相談案件です。

10年以上前に借入れをした業者から突然請求書が送られてきたとのことで、今後の対処について知りたいとしてご来所されました。相談者は、20代の頃に消費者金融で借入れをしたことがありましたが、その後返済が難しくなり、10年以上もそのままになっていました。

相談者の方にとって元金自体は支払える額でしたが、遅延損害金が多額になっており支払いに窮していました。

 

  (債務総額)約150万円

  (債務内容)消費者金融2社からの借入れ

    (所有財産)自動車

2 方針の決定

弁護士がお客様と直接に面談し、借入れの時期や最終返済の時期などを確認したところ、債務は消滅時効にかかっている可能性がありました。

ただ、何度か引っ越しをしていたため、裁判提起がなされたかどうかは不明でした。
仮に判決取得などで時効の中断が生じていた場合には、任意整理などで債務を整理する必要がある旨をご説明した上で、まずは債務状況の調査をする方針となりました。

 

3 弁護士の活動

弁護士は契約後すぐに貸金業者に受任通知を送り、債務の調査を開始しました。

その後、貸金業者から取り寄せた取引の履歴などを確認したところ、督促状を送付してきた2社とも、最終取引から10年以上経過していることが分かりました。

そこで当事務所は、時効の援用通知書を作成した上で、内容証明で各業者に送付し、商事時効を援用する旨の意思表示を行いました。
その後、弁護士が業者に直接に連絡をし、訴訟提起による請求などの時効中断の事由があるかを確認しました。

当事務所が受任した2社ともに時効中断の事由はなく、時効として処理する旨の回答がありました。

4 弁護士の関与結果 

消滅時効の援用により、貸金業者2社からの約150万円の借入れはゼロとなりました。

消滅時効を援用すれば借入れの元金・損害金ともに無くなるため、時効はとても強い効力を持っています。それ故に、時効援用は正確にやらなければならず、また時効中断の有無についても、しっかりと確認する必要があります。

住民票を移したタイミングなどで、長らく返済していない業者や債権回収会社から督促が来るケースが最近増えています。時効援用について検討されている方は、是非、当事務所にご相談下さい。

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