自己破産の手続きに関するQ&A(2)
Q 破産管財人とは、どのような職務を行うのですか。
また、どのような人が選任されるのですか。
A 破産管財人は、破産手続の中で破産財団を形成する財産を管理したり、必
要に応じて換価したりする事務を行います。また、届け出のあった債権に
ついて必要があれば異議を述べたり、破産手続き開始決定以前に不適切な
財産の処分があれば否認権を行使して、処分行為を取り消します。
最終的に破産財団は債権者に分配されますが、債権者への配当の事務につ
いても破産管財人の職務です。
破産管財人の選任は、裁判所が行います。裁判所は、選任候補者として登
録されている弁護士の中から、破産管財人の選任を行います。破産管財人
の資格について、破産法上の規定はありませんが、破産管財人の職務遂行
には法的な知識が不可欠であるため、弁護士が選任されることが多いよう
です。
破産手続きが開始されると、破産者は自らの財産を処分する権限を失います。
破産管財人はそのような破産者に代わって財産を管理し、最終的には債権者
に公平な配当を行うのです。
破産者は、破産管財人に対して自らの財産や破産に至る経緯などについて説
明をする義務があります。破産管財人の調査を妨げたり、虚偽の事実を述べ
たりすることは、免責不許可事由になるなど大きな不利益につながります。
破産者は、破産管財人の問い合わせや指示に対しては、誠実に対応する必要
があります。