自己破産と生命保険
Q 自己破産をしたら、生命保険はどうなりますか。
Ａ 自己破産をした場合に生命保険がどのように処理されるかは、
・生命保険の種類
・解約返戻金の金額
によって変わります。
生命保険には一般に「掛け捨て型」と「積み立て型」があります。
「掛け捨て型」の生命保険は、解約してもお金が戻らない保険です。
この保険は保障を重視した保険といわれています。
「積み立て型」の生命保険は、解約すると一定のお金が戻ってくる保険
です。貯蓄型の保険とも言われ、保障だけでなく貯蓄も重視している保
険です。積み立てる部分があるため、同じ保障の場合には掛け捨て型よ
りも保険料が高くなる傾向にあります。
「掛け捨て型」の保険は解約してもお金が戻らないため、財産としての
性質がありません。そのため、自己破産をしても保険を解約する必要は
ありません。
一方、「積み立て型」の保険は「貯蓄」としての性質があり、解約する
と返戻金が戻ってくるため、財産としてみなされます。
自己破産をする場合、解約返戻金の金額によっては解約・処分されるこ
とになってしまいます。
「積み立て型」の場合、解約返戻金がいくらであれば解約する必要があ
るのかは、申し立てる裁判所によって異なります。一つの目安の基準は、
２０万円です。ただし、解約返戻金が２０万円を超えている場合でも、
生命保険を維持する必要性があり、自由財産や新得財産の中から同額を
積み立てることで、保険を維持できることもあります。
詳しくは面談時に弁護士に相談してください。
なお、生命保険以外の保険として自動車保険や学資保険などがあります
が、基本的には生命保険の場合と同じような取り扱いがされます。
自動車保険は多くの方が加入されていますが、掛け捨て型がほとんどの
ため、自己破産をしても維持できることが多いようです。
