取締役の自己破産

Q 会社の取締役をしています。自己破産をすると影響がありますか。

  影響があります。
   会社の取締役をしている方が自己破産手続きを開始するときには、 取締役
   の地位を一旦失うことになります

取締役は、会社との間で委任契約を結んで業務の遂行を委託されているケ
ースがほとんどです。民法では委任契約について、自己破産手続きの開始
決定によって、委任契約が終了するとしています。
自己破産手続きの開始決定は、委任契約の終了事由なのです。
そのため自己破産手続きが開始すると、破産者は取締役の地位を失うこと
になってしまいます。 これは代表取締役の場合でも、代表ではない取締
役の場合でも同様です。
代表取締役が破産手続きを開始する場合には、別に代表取締役を選任する
必要があるでしょう。

それでは「一旦」失うとはどういうことでしょうか。
これは自己破産手続きの開始決定が出た時点で取締役の地位を失うことに
なりますが、開始決定の後で再度取締役に選任されれば、再び取締役の地
位で業務を続けられるという意味です。
旧商法では、破産者は破産手続き中に取締役の地位に就くことはできませ
んでしたが、法律の改正により改められました。
このことにより取締役の方の経済的更生が容易になったのです。

 

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